国民皆保険

私は基本的には電車で通勤しているが、仕事の内容に依っては社用車を使うこともある。久しぶりに好きなAMラジオを聞いた。ミッキー安川竹村健一平沢勝栄の番組は内容が濃い。森本毅郎もベストではないが、及第点だろう。TBSは一刻も早く安部譲二を身の上相談に戻せ!!永六輔の喋り方が辛そうだ。コロンビア・トップが亡くなる寸前の状態に似ている…。インターネットが自分から検索するメディアであるのに対してラジオはアトランダムに情報を提供してくれる。それぞれ一長一短があるように思う。学研の地球儀の話は、ラジオの方が早かったような気がする。

最近のテレビ・ラジオで、米国大統領選挙の話題の出ない日はない。5才の娘ですら、オバマとヒラリーを識別する。争点を見てみると、国民皆保険、戦争、不動産バブル、である。枝葉末節では意見の対立もあろうが、我が日本では、ひとまずの答えが出ている問題ばかりだ、と気付く。森本毅郎嶌信彦がしきりに大統領選挙の盛り上がりを羨んでいたが、国民総体の幸福度合というものを、もっとよく考えてみるべきだと思う。政治の流動化を熱望する者は、広告収入を増やしたい報道機関や、概ねの世論と乖離のある政党である。国民総体の利益と一致することは稀だ。

帰宅中の車内で平沢勝栄の番組を聴いた。彼は「国民皆保険は世界に冠たる制度」と説いていた。NHKの米国大統領選挙の特集でも保険問題が取り上げられていた。自営業の父親は浮き沈みが激しかったので、健康保険料納付が滞ることもあった。ちょっとした通院でも大きな出費になってしまう。子供の頃からこの制度の重要性を認識させられた。世界一豊かだ、とされている米国で、当時の私達と似たような境遇の人々が大勢いるということに驚く。担当していた役所や役人が無能だったからといって年金や健康保険を廃止してしまえ、というのは筋が違う話だ。現日本社会の尊さ、豊かさをつぶさに見つめ、これを保ち、守り、改善する方策を練るのが保守漸進の立場に他ならない。

異民族を侮蔑する権利を死守すること、
戦前の価値観を全否定する左翼勢力の片棒を担ぐこと、
構造改革に水を差し、旧来の利益誘導型の政治スタイルに固執すること、

に血道を上げているような議員は、一人残らず国会議事堂から放り出そう。