欽ちゃんの聖火リレー

長野のオリンピック聖火リレーで欽ちゃんは、沿道から物を投げられる嫌がらせに遭いながらも、堂々とその務めを果たした。お疲れ様でした。以前この日記でも取り上げたが、欽ちゃんは西武から裏金を受け取ってバッシングを受けていた学生選手に「よかったらウチ(の球団)に来なヨ」と発言したことがある。行き詰まった状況があっても、欽ちゃんだったらどうするかな、と考えれば、大きなヒントになるだろう。どんなときも。

ネット上には、「福原愛は中国のスパイだ」「(欽ちゃんを指して)ピークをとうに過ぎた芸人の醜態」というような言葉が飛び交っている。放送コードは言葉狩りだ、という批判があるが、もたらしたのは副作用のみ、とも言い切れないと思っている。ネットが既存メディアの解放区となり、これまで保ち守っていた礼節を突き崩し始めているかのようだ。やりちゃんは昭和を21年生きたが、来年は平成21年で、以降どんどん平成の方が長くなっていく。欽ちゃん、特撮、ニューウェーブとずっと昭和のままでいようかな。

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欽ちゃん 1人でやり直し走

念願の長野市民とハイタッチしながらランニングする萩本欽一

北京五輪聖火リレーが26日、長野市内であり、タレントの萩本欽一(66)が走行中にビラが投げ入れられるなど、平和の祭典とはかけ離れ、3000人超の警官による厳戒警備の中、まるで戦場のような光景が繰り広げられた。
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 長野県警によると、タレントの萩本欽一聖火リレー妨害の“標的”にされたのは、午前8時45分ごろ。長野駅前をリレー走者として走行中、何者かがビラの束などを投げ込み、直後にコースに出ようとした神奈川県在住の男(30)が威力業務妨害で現行犯逮捕された。萩本は、危機一髪の状況だったにもかかわらず、本番の出走後には、再び警備なしで街へ飛び出し、市民とふれ合う“本物の聖火リレー”をたった1人で実現させた。
 萩本は出走後の会見で、妨害の場面について「横にいた警察官が『位置につけ!』と言ったら、(警備隊が)一斉に横向いて“欽ちゃん走り”をしたの。『僕がしないのに、なんで』って思った」と笑いながら振り返った。さらに「欽ちゃんのところで何か言いたかったんだと思えば、僕は許せますけどね。不愉快な思いはないです」とも語った。
 むしろ厳重すぎる警備の方が不満だったようだ。萩本は、中国とチベットの旗で埋め尽くされた、殺伐とした沿道の雰囲気もあり「笑顔で走ろうと思っていたんだけど…。(トーチに)いろいろな旗の重みがのっかってしまった」と自分の走りに悔いをのぞかせた。
 会見後、萩本は「長野の人とハイタッチしないと帰れないからね」と警備隊もなしで、突然、街へと駆け出した。殺到する市民と次々とハイタッチを交わし「僕の中の聖火リレーができなかったから、笑顔のランナーをやって帰ろうと思ってさ」と充実の笑顔。会見場の市民会館から始まった“リベンジ走”は、本番の163メートルよりも長い約200メートルにも及んでいた。