月刊「Will」はおかしい

映画「プライド」は、いわゆる東京裁判東條英機の立場から描いた画期的な作品だ。最近では、映画「靖国」に右翼議員が圧力をかけたの、かけないの、と話題になったが、「プライド」の時には逆のことが横行していた訳で、今更ジロー、何言ってんの、という気がする。

本筋から外れるが、私は、確定した事実関係があるのなら、従軍慰安婦南京事件、集団自決などについて、いくらでも歴史教科書に書けばよい、と思っている。その代わり、戦後社会で日本共産党社会党がしでかしたこともキッチリ記述しなければならないのは当然だ。戦時下で人を殺す者と平時に人を殺す者。歴史を改竄しているのは一体誰なのか。生徒、児童はめいめいが自分なりの判断をするだろう。「確かな野党」という宣伝文句には、思わず失笑がもれるようになるかもしれない。真面目な話、何かを隠すことによって日本人の尊厳が保たれる、という発想は誤りだ。日本人は、

現在≒過去≒未来

というのがやりちゃんの立場である。日本人を強引に、

過去>現在
未来>現在

と評価するのは政治家の商売の都合だ。

「プライド」は人間、東條英機にスポットを当てた日本側の立場の作品なのだが、なぜタイトルが英語なのだろうか。月刊「Will」についても「日本よ、今こそ立ち上がれ」「対米追従は情けない」というようなことがたくさん書いてあるが、やはり誌名は英語、ご丁寧にローマ字だ。「正論」には毎月のように中国はとんでもない国だ、という記事が載っているが、正論というのは漢語じゃないか。

あまてらすおおみかみ
すさのおのみこと
あびらうんけんそわか

みたいなのが日本古来の大和言葉ではないのだろうか。和語で映画や雑誌のタイトルを考えてみよう。

にんげんをかえせ
いのちのまつり
にっぽんのこえ
あらぐさ
ひきこもりのうた

あれれ、何だかとても左翼チックになっちゃったね…。