AML閉鎖

代表的な左翼系メーリングリストであるAMLが今朝未明に閉鎖された。左翼系といってもかなり穏健な、いわゆる市民団体の活動告知などが主な内容で、尊敬するマイミクシィ・アトラス塩浜選手もこのAMLを利用していた。私は市民運動とは縁がない人間だが、彼らが一体何を求めているのかを知る参考として、かなり前からこのメーリングリストを携帯電話でモニターしていた。

昨年の半ばくらいからだったと思うが、味も素っ気もない事務連絡然としていたメーリングリストの雰囲気が大きく変わった。メンバー同士のネチネチとした論争が急増したのである。インターネットの普及でメンバーの裾野が広がったことによるものなのかと最初は思ったが、ネチネチ論争を繰り広げているのは、むしろベテランの活動家のようだった。とてもじゃないが着信音鳴りっぱなし状態に耐えられなくなり、AMLの受け皿をYahooメールに切り替えて、時々覗くことにした。

ブログやSNSなど情報発信の手法が多様化し、メーリングリストというスタイルが陳腐化した、というのが管理人による閉鎖の弁である。しかしながら、その実態は、ネチネチ論争の収拾を管理人に求める声が四方八方から上がり、ウンザリした管理人が捨て鉢な気持ちになってしまったというところだろう。このようなことはミクシィのコミュニティなどでも見かける光景である。

言い争いがあったら、それを見咎めた者が仲裁するなり、諭すなりすればよさそうなものだが、管理人を呼び付けて始末させようとする人がとても多い。いわゆる市民運動にも、「困っている人達を助けよう」というのではなく「困っている人達を助けるように政府に働きかけよう」というものがたくさんある。やりちゃん用語では、これを"為替手形型ベネフィット"と呼んでいる(実は今そう決めた)。

このような為替手形型メンタリティには、伝統ある巨大メーリングリストすら破壊する威力があるということを記憶に留め、今後の参考としたい。