勝間和代の右腕

勝間和代に飼われている夢をみた。映画「プリティウーマン」の逆パターンのようなリッチでおしゃれな生活。その代償として、私はスクールを幾つも掛け持ちして、アメリ会計学の猛特訓を受ける。一刻も早く彼女の右腕になる必要があるのだ。スクールからスクールへニューヨークの地下鉄を駆使して移動する。ハードスケジュールで睡眠不足が常態化しており、「四街道を寝過ごしてしまった。物井から歩こう。」などと考えているが、ニューヨークの筈じゃなかったのか。

講義の内容は、どうにもチンプンカンプンだが、複数のスクールを掛け持ちしている為、一部内容が重複していることに気が付き、おおげさに「はは〜ん」という反応をしてみる。隣の席でノートをとっている和代の目を意識してのことだ。現実の彼女にそんな時間的余裕はないだろう。

レストランで朝食だか夜食だかを和代と楽しんでいると、彼女の政敵と思しき刃物のようなブロンド美女が通り掛かり、腹の探り合いが始まった。ゲームの名前もルールもわからないのでボーッと聞き流していると、不意にブロンドから「無口ね、彼。」と水を向けられた。「寝起きなもので失礼した。和代はとてもよくしてくれるので私は満足している。」と英語で答えた。寝起きというのは物井まで寝過ごしたことを念頭に置いていたのだが、ブロンドは勝手にセクシーな意味に取り違え、「ワオ」という顔をして私と和代を交互に眺めた。和代は勝ち誇ったような笑みを浮かべた。私はかなりの高得点を上げたらしい。ビギナーズラックに味を占め、私はそうした会話の技術を磨くのだろう。そしていつの日か、そんな自分を嫌悪するようになるだろう。夢でよかったのかもしれない。このチャンスを活かしてこの女を踏み台にしようというような発想が一切出てこないところが情けないというか、何というか…。

久しぶりに「サンセット大通り」のDVDでも借りに行こう。最近は500円で売っているのだろうか。