大怪獣バトル

平成に入ってからのウルトラシリーズには馴染めずにいたが、大怪獣バトルはとても面白い。円谷プロの身売り以降、憂鬱な気分だったが、一安心してもよいのではないか、という気分になってきた。

当シリーズの隊員達は、それぞれのキャラクターがはっきりしていて感情移入しやすい。子供なら、なおのことだろう。

登場する怪獣もアトランダムで昔からのファンを楽しませてくれる。予算の関係なのか、舞台が宇宙の果てだというのもよい。登場人物が少ないのに、これほど人間というものの絆を描けるなんて、神憑りの脚本だと心底思う。常々平成の日本には怪獣はそぐわないのではないか、という疑惑を抱いていたが、また一歩確信に近づいてしまったではないか。

シリーズが進むにつれて人間の心を獲得していく主人公の姿にスポックやデータの気配を感じるが、スタッフやライターにトレッキーなお方が混じっているんじゃないだろうか。